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第67回シンポジウム

香料の構造・性質、分析方法と保香性容器包装材料

香料は食品、化粧品、洗剤等、様々な製品に添加され、付与される「香り」は商品価値の向上に不可欠なものとなっております。一方で包装材料における香気成分の透過や吸着による製品の品質低下は、各分野で大きな問題となっております。この現象は科学的に解明されておらず、解決には各分野の専門家から知見を頂く必要があります。そこで、本シンポジウムでは香料の基礎、分析方法および透過・吸着のメカニズムならびに保香性包装材料の最新情報を各専門家から解説頂きます。

担当幹事:森 哲志(森永乳業)、石原 智幸(吉野工業所)、北澤 裕明(農研機構食品総合研究所)

日時 :平成27年6月19日(金) 10:10〜15:50
主催 :日本包装学会
協賛 :日本包装技術協会
後援 :日本食品包装協会、軟包装衛生協議会、日本接着学会、日本食品科学工学会
会場:きゅりあん 6F 大会議室 (東京都品川区東大井5-18-1(JR大井町駅前) →地図を表示
〒140-0011 東京都品川区東大井5-18-11(JR大井町駅前)  電話: 03 (5479) 4100

交通のごあんない :

JR・東急・りんかい線 大井町駅下車
駐車場がありませんので車でのご来場はご遠慮願います。

プログラム:

10:10〜11:30 「食品用香料の基礎」
長谷川香料株式会社 フレーバー研究所 第4部長
池本 陽市 氏
様々な食品の商品開発において、香料はおいしさ創造の一役を担っています。食品にはお馴染みの原料ですが、その中身について触れる機会が少ないというのが実際です。香料素材や技術の基礎のご紹介により、食品用香料「フレーバー」がどのように造られているかについて理解を深めていただく機会になればと思います。
12:30〜13:30 「香気成分の分析方法」
アジレント・テクノロジー株式会社営業本部化学分析部門アプリケーションセンター
関口 桂 氏
香りを構成する揮発性成分の分析には官能試験の他に機器分析も重要な役割を担っています。高分離、高感度なキャピラリGC,GC/MSは香気成分の検出、特定に大変有用です。サンプルに応じた適切な前処理から分析装置への導入、検出、解析までを基礎的な原理や分析上の注意点等を交えながらご説明します。
13:40〜14:40 「EVOH「エバール」の特徴とフレーバーバリア・非吸着用途への応用」
株式会社クラレ エバール事業部 エバール樹脂販売部 技術サービスグループ
黒崎 一裕 氏
EVOH「エバール」は最高レベルの酸素バリア性を有するプラスチック材料である。クラレでは樹脂、単層フィルムとして生産・販売しており、食品包材をはじめ工業用途など様々な用途に使用されている。本講演では、「エバール」の特徴とフレーバーバリア・非吸着用途への応用について、そのメカニズムやデータを交えて紹介する。
14:50〜15:50 「バリア性付与紙容器の特徴〜香気成分と包装材料〜」
日本製紙株式会社 紙パック事業本部 商品開発部 部長代理
大久保 勝行 氏
パッケージの主たる目的は、食品や飲料を消費者に安全に届ける事である。そのために、流通過程での過度な変形や漏れを防止する事が最優先事項であり、求められる強度に応じた材料を選定する必要がある。また、内容物を美味しく届けるために、風味変化(香気成分の移行や吸着)を極力少なくする事も重要であり、過去の開発事例を交えてバリア性付与紙容器の紹介を行う。