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第34回 年次大会

第34回 年次大会 開催にあたって

年次大会運営委員長 藤本 丹民

 日本包装学会は、第34回年次大会を2025年8月下旬の2日間、東京海洋大学 越中島キャンパス(東京都江東区)にて開催いたします。
 前回第33回大会は、会場開催とオンラインライブ配信を併用したハイブリッド形式で開催しましたが、第34回大会は、対面による活発な議論および意見交換を期待し、コロナ禍以前と同様に会場開催のみとさせていただきます。
 包装は、食品や日用品、電気製品、医薬品などの様々な物品を輸送・保管中の数々の劣化要因から守り、使用する消費者のもとへ最良の状態で届けるという必要不可欠な役割を担っています。この基本的な機能に加え、包装には販売促進機能・利便性向上などの様々な機能が要求されますが、昨今の生活者の価値観やライフスタイルの変化に合わせて包装の多様化、高機能化、そして合理化の要求が加速しています。さらに、SDGsをはじめとする国際的な環境課題への関心の高まりを背景に、海洋プラスチックごみ問題や食品ロス問題などの諸課題への対応、少子高齢化社会に適応したユニバーサルデザイン、グローバル化に伴う各国の規制整合化への対応など、包装が取り組むべき課題が一層増しています。加えて、新型コロナウイルス感染症のパンデミックをきっかけに生活様式が変化しました。パンデミック後のニューノーマルなライフスタイルに合わせ、包装への要求も変化しています。
 このような包装に対する様々な要求に応えるため、第33回大会ではハイブリッド形式による口頭発表と、会場でのポスター発表を開催しました。いずれのセッションにおいてもレベルの高い発表と活発な議論がなされ、さらに、第14回国際包装セミナー(IPS‘24)を開催しました。IPS‘24では「包装輸送試験の研究開発について」をテーマに、Jay Singh様、Vincent Rouillard様、椎名武夫様を招聘し、大変興味深くかつ有意義なご講演とパネルディスカッションでも活発な討議が行われ、盛況のうちに大会を終えることができました。
 第34回大会では「包装・材料」、「包装・容器」、「輸送包装」、「加工・装置」、「環境・安全」、「評価手法」等のセッションにおける口頭・ポスター発表および製品展示コーナーの設置に加え、特別講師による特別講演を計画しております。
 包装の各分野で活躍されている研究開発者の皆様が日頃の研究成果を発表し、議論を通じて互いに切磋琢磨することで非常に有意義な大会になると確信しております。また、これからの社会を担う学生の皆様の口頭・ポスター発表への積極的なご参加も是非お願いいたします。
 大会運営一同、皆様の今後の研究開発と世界に誇る日本の包装学、包装産業の発展に貢献できる大会とすべく万全の準備を整えて参ります。幅広い分野から多くの方々のご参加を賜りたく宜しくお願い申し上げます。


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