ホーム > 催物案内 > 過去のシンポジウム

過去のシンポジウム

過去のシンポジウム目次へ戻る→

第51回 −人間工学・感性工学的アプローチから包装を考えるー

これからの日本市場は、急速に進む高齢者社会に対応し、また益々きびしくなる消費者の目にも耐え得る商品を開発していかなければなりません。特に、容器包装のユニバーサルデザインやアクセシブルデザインを活かした商品開発が重要になって来ると思われます。そこで今回のシンポジウムでは、高齢者の様々な基礎データから人間工学や感性工学的手法を用いた様々な容器開発事例等をいろいろな分野からご講演頂き、人にやさしいデザインとは何なのか、本当に使いやすいと感じる容器包装とは何なのかを考え、また実践できるヒントをご提供できればと思います。
担当幹事:中村 充利(旭化成)、奥野 隆史(花王)、小山 彰(大日本印刷)

日時 :平成22年2月26日(金) 10:00〜17:00
主催 :日本包装学会
協賛 :(社)日本包装技術協会
後援 :日本食品包装研究協会、軟包装衛生協議会、日本接着学会、日本食品科学工学会
会場:きゅりあん 6F 大会議室 →地図を表示
〒140-0011 東京都品川区東大井5-18-11(JR大井町駅前)  電話: 03 (5479) 4100

プログラム:

10:00〜11:30 「高齢者・障害者にやさしい包装容器の人間工学的視点−アクセシブルデザインの概念と国際標準化の動き−」
(独)産業技術総合研究所 人間福祉医工学研究部門  佐川 賢 氏
高齢社会の急速な進展と障害者への社会的配慮が進む中、高齢者・障害者にやさしい包装容器の評価・設計がアクセシブルデザインという概念の下に進められている。本講演では包装容器のアクセシブルデザインを考える際、ユーザー側からみた人間工学的視点(視覚、触覚、身体機能、等)とその技術的背景を紹介するとともに、ISO等において進められている標準化活動状況についても紹介する。

12:30〜13:50 「人間工学的手法を用いたデザイン開発への取組み」
 
千葉大学大学院 人間生活工学研究室 下村 義弘 氏
製品デザインの享受者であるユーザーへの十分な配慮がなければ、製造側の理由を強く反映したデザインとなり、ユーザー側が使いやすいと思える製品の実現は難しい。本講演では主に人間に手の機能に注目し、使いやすさ(ユーザビリティ)の考え方から実験による検証方法まで、具体的な製品事例を元に解説を行う。
14:00〜15:20 「コカ・コーラの考えるパッケージ “地球に、人に優しいパッケージ”」
 
(株)コカコーラ 東京開発センター 販売機器・容器開発 パッケージテクノロジー&デザイン プリンシパルエンジニア  岩下 寛昌 氏
飲料市場は流通の変化や消費者のライフスタイルの多様化に加え、異業異種からの参入も含め競争が激化しております。一方で、充填システムや容器製造技術の向上によって、容器デザインのフレキシビリティが向上し、飲料容器のデザインボトル化はある意味当然の出来事であり、今まさに市場で実行されています。本講演では、コカ・コーラの考える基本的な容器の開発の考え方を、実例を交えながら紹介する。

15:30〜16:50 「感性価値による経験価値創造−化粧品包装におけるUD開発をさぐる−」
 
コーセーコスメポート(株) 商品開発部 デザイン室 山田 博子 氏
化粧品容器包装の要求品質とその特性を知り、ターゲットのインサイトを刺激する感性マーケティングデザインを学ぶ。時代の潮流を知り、点字UD・カラーUDの事例も交え、経験価値創造の大切さを考える。