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第54回繊維学会紙パルプシンポジウムのご案内
「紙はプラスチックを超えられるか」
紙は環境にやさしい材料です。一方、ごみとして海洋に流れ込んだプラスチックは、微細化してマイクロプラスチックとなり、 鳥や魚がエサと間違えて食べるため生態系を破壊します。このような海洋汚染が深刻化しており、国連で採択された2030年までの持続可能な開発目標 (SDGs) の中の目標14―海洋と海洋資源の保全と利用―に取り上げられています。また6月の大阪G20サミットでも2050年までに新たな汚染をゼロにすることを 目指すことが明記されました。この海洋プラスチックの多くが食品容器、ペットボトル、レジ袋などの包装・容器です。
これらの容器を生分解性の高い紙容器で置き換えようという動きが製紙産業では始まっています。耐水性の紙ストローやガスバリア性の高い紙製包装材料などが開発され、市場に広がりつつあります。紙製品である限り生分解性が高く、環境を破壊することはなくなるでしょう。
しかし、本当に紙は環境を破壊することはないのでしょうか。海洋に流出した紙容器は自然に分解するのか、耐水化するための薬品の安全性や生分解性はどうか、紙 製包装で食品の品質保持は十分できるか、リサイクルはできるのかなど、普及にはまだ多くのハードルがありそうです。プラスチックの代替材料として紙は市場では期待されていますが、紙は本当にプラスチックを超えられるのかを議論したいと思います。
主催:(一社)繊維学会 紙パルプ研究委員会
協賛:紙パルプ技術協会、日本印刷学会、日本包装学会、日本木材学会
日時:令和元年11月15日(金) 9:40〜16:50
場所:東京大学農学部弥生講堂(地下鉄南北線東大前下車3分、農学部正門入り右側)
(文京区弥生1-1-1、TEL 03-5841-8205;FAX 03-5841-8206)
参加費:繊維学会紙パルプ研究委員会賛助会社から1 名無料、同2 人目以降及び主催協賛学会・協会の会員10,000 円 会員外12,000 円、大学官公庁関係者・個人会員 5,000 円、学生・院生 2,000 円、シニア(65歳以上)2,000円
懇親会:弥生講堂内会議室にて17:00 より開催。会費5,000 円、学生・院生 無料
参加申込先:
みずほ銀行 本郷支店 (普通)2659486 口座名:繊維学会 紙パルプ研究委員会
問い合せ先:
〒305-8572 茨城県つくば市天王台1-1-1 筑波大学 生命環境系
プログラム:
9:40〜9:50 | 開会挨拶 |
1. 9:50〜10:40 | 「紙vs.プラスチックのプロス&コンス」 江前敏晴(筑波大学生命環境系 教授) |
2. 10:40〜11:30 | 「紙を活かす素材、生分解性プラスチック」 |
— 昼食 — | |
3. 13:00〜13:50 | 「パッケージング×脱プラ」 |
4. 13:50〜14:40 | 「ユポの環境素材戦略」 中嶋 巌(潟ポ・コーポレーション 技術開発部長) |
— 休憩 — | |
5. 15:00〜15:50 | 「環境配慮型素材としてのレーヨン繊維」 徳田 宏(オーミケンシ椛f材事業部 研究開発部 部長) |
6. 15:50〜16:40 | 「Circular economyは日本の社会と合致するか」 中俣恵一(北越コーポレーション 環境統括部長 兼 新機能材料開発室長) |
16:40〜16:50 | 閉会挨拶 |
17:00〜19:00 | 懇親会(弥生講堂内会議室にて) |