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過去のシンポジウム

第54回 魅力ある商品開発における包装容器の役割 −機能性・デザイン・環境適性の視点からー


 経済状況の厳しさと近年の急速なIT化の発展で、消費者の購買意識や行動が大きく変化し、従来の考え方で開発した商品ではなかなか魅力ある商品を作り出すことは難しくなって来ていると思われます。そのような環境の中で、包装容器の果たす魅力貢献の役割は大きく、今回のシンポジウムでは、機能性・デザイン性・環境適性の様々な視点からご講演頂き、今後の開発のヒントをご提供できればと思います。
担当幹事:奥野隆史(花王)、島村悦夫(凸版印刷)、中村充利(旭化成バックス)

日時 :23年2月7日(月) 9:40〜16:50
主催 :日本包装学会
協賛 :(社)日本包装技術協会
後援 :日本食品包装研究協会、軟包装衛生協議会、日本接着学会、日本食品科学工学会
会場:きゅりあん 6F 大会議室 →地図を表示
〒140-0011 東京都品川区東大井5-18-11(JR大井町駅前)  電話: 03 (5479) 4100

プログラム:

9:40〜11:00 「環境時代・UD時代のパッケージデザイン
〜クリエイターの視点から魅力あるデザイン開発を探る〜」  
大日本印刷梶@包装事業部 企画本部(日本パッケージデザイン協会理事) 中越 出氏
 メーカー(作り手)とユーザー(使い手)のコミュニケーション、その仲立ちをするクリエイターの役割は、環境配慮においてもユニバーサルデザインにおいても、パッケージ開発の上でますます期待が大きくなっている。魅力あるデザインをいかに生み出すか、クリエイターの視点から探る。

11:10〜12:10 「家電製品の輸送包装・商業包装における簡易設計について」
 
社団法人日本電機工業会 包装委員会(ソニー梶@生産技術本部) 金子 武弘氏
 家電製品は日進月歩の勢いで変化しており、その販売経路もインターネット販売、CTO、BTOなど大きく変化している。このような状況の中で、必要最小限の包装資材で商品を守る、また物流コストが極力安くなる包装サイズの検討など、包装に求められる役割は大きい。このような家電包装の取り組み事例を交えて紹介する。
13:10〜14:30 「脳科学を応用したニューロマーケティングの可能性」
 
 博報堂 研究開発局(明治大学 経営学部特別招聘教授) 小野寺 健司氏
 ニューロマーケティングは脳科学等の知見を活用し、人間の脳活動・生理指標等を測定しマーケティングや商品開発につなげる試みで、その活用が世界的に拡大している。本講演では、脳科学・心理学等の知見を用いて言葉に表しづらい潜在意識や感覚等を捉える調査や製品開発等での応用事例についての紹介を行う。

14:40〜15:40 「食品の新しい価値創造における容器包装の役割」
 
ハウス食品 ソマテックセンター 容器包装開発部 大塚 淳弘氏
 食品包装は、お客様の視点でみると、中身を保護し、おいしさを保持する「保護性」、使い勝手を良くする「利便性」、商品情報を伝える「情報伝達」が主な機能である。お客様からの貴重な意見・要望をもとに、機能領域を開拓することが新しい商品価値に繋がると考える。今回、当社の容器包装開発の取り組みについて説明する。
15:50〜16:50 「ソリュブルコーヒー用詰替機能付紙カートリッジの開発とその進化」
 
ネスレ日本(株) 包装技術企画部 今田 克己氏
 2008年にソリュブルコーヒーのガラスジャー製品の詰替え製品として「ネスカフェ チャージ」を市場導入した。その後、家庭用多目的コーヒーサーバーシステム「ネスカフェ バリスタ」を発売し、この機械のコーヒーパウダーの補充用としてこの紙カートリッジ製品を採用した。名前も「ネスカフェ エコ&システム」と改め、さらに「エコ」と「便利性」を追求してきた。ネスレグループ本社の環境に対する考え方を背景に、本製品の開発過程・現状について紹介する。