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第48回 包装と環境 −これからの循環型社会をめざしてー

食品買い物袋持参運動や原油の高騰など、環境問題は近年、生活者に実感されるレベルにまで高まってきています。包装分野では、これまでも廃棄物としてリサイクルやリデュース等、環境問題に対して多くの取り組みを実行してきました。しかし、これからのサスティナビリティー(循環型)社会を考えると、より多くの対策がますます求められることになります。そこで今回のシンポジウムでは、最新の取り組み例や考え方、アプローチをいろいろな分野からご講演頂き、本当に環境にいいことは何なのか、今後できることは何なのかを考える機会とともに、実行可能な具体案へのヒントをご提供できればと思います。

担当幹事:奥野 隆史(花王)、小山 彰(大日本印刷)、中村 充利(旭化成)

日時 : 平成21年3月5日(木) 10:00〜16:50
主催 :日本包装学会
協賛 :(社)日本包装技術協会
後援 :日本食品包装研究協会、軟包装衛生協議会、日本接着学会、日本食品科学工学会
会場:きゅりあん 6F 大会議室

プログラム:

10:00〜11:30 「飲料包装における環境問題とキリングループにおける取り組みについて」
キリンビール株式会社 生産本部技術開発部パッケージング研究所
 天野 勉氏

持続可能な循環型社会の構築に向けて、キリングループでは商品の品質の保護と安全性を確保した上でより環境負荷の少ない容器の開発に努めている。軽量化、材料削減に関しては、コストダウンにも繋がることから特に注力し推進している。本講演では取り組みの事例を中心に紹介する。

12:30〜13:50 「バイオプラスチック(バイオマスプラスチックと生分解性プラスチック)の現状と今後」
日本バイオプラスチック協会 猪股 勲氏

日本バイオプラスチック協会は、生分解性プラスチックに加えて、再生可能な有機資源(バイオマス)を原料とする「バイオマスプラスチック」の普及促進に取り組み、2006年7月バイオマスプラスチック製品の認証制度をスタート、認知度向上と普及拡大のための活動を進めている。包装資材にとどまらず、家電・自動車など耐久製品への利用も始まっているバイオプラスチックの現状を概説する。

14:00〜15:20 「容器包装削減に向けた取り組み事例
ー減装(へらそう)ショッピング2008の実験結果よりー」
 
NPOごみじゃぱん/神戸大学大学院経済学研究科 小島 理沙氏

この10年間、日本の一般廃棄物排出量はほとんど変化しておらず、ごみが減っていません。一般家庭廃棄物のうち体積で約6割が容器包装ごみであり、いかに削減するかが大きな課題となっています。この課題解決のため、ごみじゃぱんが今年の5月から3ヶ月間行った容器包装廃棄物の発生抑制のための社会実験について紹介致します。

15:30〜16:50  「循環型社会にむけた包装容器メーカーの取り組み事例」
凸版印刷株式会社 製造統括本部 エコロジーセンター 北嶋 信幸氏

包装容器の宿命である「捨てられる」ということは、 循環型社会でますます重要な課題になっていくが、今後の包装容器には環境問題に加え、高齢化社会、 安全性など、今まで以上に社会生活への配慮が求められてくる。これから求められる機能の背景などを含め、「トッパンの環境配慮型製品」の開発事例を紹介する。